自分のための時間

気がつくと、毎日が慌ただしく過ぎていませんか？

仕事、家事、家族のこと、友人との付き合い…。

やらなければならないことをこなしているうちに、手帳はどんどん埋まり、気がつけば「自分のための時間」なんて一体どこにあるんだろう、と思うこともあると思うのです。

でも本当は、その「忙しくしてしまうサイクル」こそが、さらに忙しさを作り出してしまっているのです。

予定を詰め込めば詰め込むほど、心も体も余裕を失い、ちょっとしたことで疲れてしまう。そしてまた「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い立ててしまう。

そうして、いつの間にか走り続けることが当たり前になってしまうのです。

そんな時こそ必要なのが、「自分のための時間」を持つこと。

ほんの10分でも、30分でもいい。自分のために空けた時間は、エネルギーをチャージするための小さな充電器のようなものです。

私たちは、人からの優しさや励ましで元気をもらうことがあります。

けれど、本当に深く癒すことができるのは、自分自身しかいません。なぜなら、自分の心や体の状態を一番よく知っているのは自分だからです。

「疲れているのにまだ頑張ろうとしている」「少し寂しい気持ちを抱えている」「頭がいっぱいで落ち着けない」そうした微細なサインに気づけるのは、誰よりも自分です。

そして、そのサインを無視せずに「よし、少し休もう」「今日は自分を甘やかそう」と決めることができるのも、自分自身です。

マインドフルネスの実践で大切にしているのは、この「気づき」。

自分がいまどんな状態にあるのかに気づくことが、癒しの第一歩になります。そして気づいたら、そっとその自分を受け入れること。それだけで、心は少しずつほぐれていきます。

そんなことを言っても、「時間がないから休めない」と思う人も多いかもしれません。でも実は、少しでも充電するからこそ、その後の行動に力が出るのです。

ちょっと、携帯を思い出してください。バッテリーが1％のまま使い続けるのは不安で、パフォーマンスも落ちてしまいます。

でも、しっかり充電して100％になったら、安心して、しかも快適に使えますよね。

人の心と体も同じだと思うのです。

ほんの少しでも「自分のための時間」で充電すると、次の行動に自然と充実感が伴います。同じ仕事をするにしても、疲れ切った状態でやるのと、リフレッシュした後にやるのとでは、感じ方も結果も大きく違うのです。

自分のための時間といっても、特別なことをする必要はありません。

ほんの5分でも、心がふっと和らぎ、余白が生まれることがあります。

ポイントは「何かしなきゃ」と頑張らず、ただ自分が心地いいと感じることをしてみること。それが、自分を癒し、満たす時間になります。

忙しさの渦中にいると、「自分のための時間なんて贅沢だ」と思ってしまうかもしれません。でも、それは贅沢ではなく、むしろ必要不可欠なものです。

なぜなら、自分が整っていないと、誰かに優しくすることも、仕事で力を発揮することも難しいからです。

自分を大切にすることは、結果的に周りの人のためにもなるのです。

だから、自分に許してあげてください。「私が心地よく過ごす時間を持っていいんだ」と。それはわがままではなく、自然な営みであり、生きる力を養う方法なのです。

時には自分を大切にする『勇気』が必要と感じるかもしれません。

でもその『勇気』がきっと、自分を癒し、ありのままの自分を許す一歩へと続いてくれると思うのです。

◉ありのままの自分に戻る時間◉

◉心とからだのバランスをとり戻す◉

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